加入するメリット・デメリット

加入するメリット・デメリット

働くすべての人にとって社会保険の加入が義務付けられています。ですが、パートやアルバイトは条件を満たさなければ加入できません。パートやアルバイトにとって社会保険に加入することは本当に得なのでしょうか。メリットとデメリットを比較して考えていきましょう。

加入するメリットとは

社会保険に加入するメリットは、「病気や老齢になって給与がもらえなくなったときに給付金や年金が支給されること」「社会保険料が所得から控除され、納付する所得税や住民税が減ること」「勤務時間や年収の上限を意識せずに働けること」です。

加入するデメリットとは

社会保険は毎月の給与から天引きされます。そのため、「手取り額が額面よりも少なくなってしまう」というデメリットがあります。また、「配偶者の家族手当が停止されてしまう」場合もあります。

パートやアルバイトにとって得するのはどちら?

パートやアルバイトの加入は勤務時間や年収といった一定の条件を満たすかどうかで加入義務が生じます。社会保険に加入したくないパート看護師は、社会保険の加入条件である「1週間で20時間以上の労働」「勤続1年以上(見込み)」「月額給与額8.8万円」という条件を満たさないように働くしかありません。しかし、稼ぎたいだけ自由に働きたい人にとってはこのような条件は足枷となってしまうため、社会保険に加入しないことはマイナスになってしまうでしょう。
なお、既婚の場合は年収が130万円未満なら妻や夫が加入している社会保険の被扶養者となれるため、自分で社会保険を支払うことはありません。社会保険に加入せずに働きたいのであれば年収が130万円未満になるように勤務時間や勤務日数を調整しましょう。

社会保険に加入するのは「得」なのか?

社会保険のメリット・デメリットを踏まえて、加入することが得なのか、損なのかを考えてみましょう。
社会保険のメリットのひとつ、「給付金や年金が支給される」ですが、これは社会保険の加入の有無に限らず、被扶養者の人や国民健康保険、国民年金に加入している人であれば、病気や老齢のときに給付されます。健康保険の種類が違っても給付されるので心配しなくても大丈夫です。次に「所得税や住民税の減額」ですが、手取り額の減少の方が減税される額よりも大きくなるため、得になるとは言えません。
つまり、社会保険の加入が得かどうかは、メリットの「勤務時間や年収の上限を気にしないで働ける」とデメリットの「手取り額が減少する」を比較して、どちらが自分にとって得になるのか次第、ということです。

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